会長だより ⑤ 怪、快、会則(役員編)

(2023年3月13日)

怪、快、会則(役員編)

緑友会長 川本正人(21期)

転勤族で緑友会と縁の薄かった会長です。会のルールをよく知りません。というわけで読みました、緑友会会則。いやあ、面白かった。この手の硬い文章で笑いがこみ上げ、長い歴史まで垣間見られるなんて。今回はその中から「役員」についてのご紹介です。

まず構成メンバー。会長、副会長、書記、会計、ここまではわかります。ところが次に「常任幹事」「幹事」とあって「ン?」。卒業時にクラスで2人ずつ選んだあの幹事? もう1,000人を超えとるやん。役員会にはどなたを呼ぶの?

ここで毎週会の事務局に通ってくださる吉田正博さんの登場です。なんと1期生。しかも母校の元教諭(生物)で緑友会の元役員。私にとっては生き神さまです。そのお答えは「せやねえ、以前は7、80人に会議の案内を出してましたねえ」。やっぱり招集してたんや! で、今は? 「来る人が少なくて役員としては有名無実。役員会にも呼ばなくなってます」……。よかった! いや会則上はよくない。けどよかった!

かつては各期の幹事も一緒にワイワイ活動していたのでしょうか。草創期の若いメンバーの熱気や勢いが伝わってくる気がしました。

続きです。幹事の次に「会計監査」とありました。ここでまた「ン?」。おカネの使い方をチェックする役が、おカネを使う「役員」側におるんや。これもみんなでワイワイ、硬いこと抜きでやっていた名残かな?

でもけじめはつけてきたのでしょう。実際、今の会計監査は、言いにくい意見もビシッ。「会長、ちゃんとせなあきませんよ!」と3期下の私にもバシッ。この存在、貴重です。これからもビシバシお願いします。

さらに読み進むと「役員会」の規定がありました。「半年に1回開き、事務処理に当たる」って、事務処理なん? 全員そろってハンコ押したり発送作業したり? もはや「ン?」がエンドレス。けれどこれも、普段から顔を合わせているし特に問題もないしで、集まるのは作業日やったんかも、と想像すると楽しくなります。

その役員会が近くなり、事務局長の堅固政斗志さん(33期)から声がかかりました。「会長、招集通知、出しといてください」。えっ?会則では「書記は会議の通知を発送する」ってなってるで。

う~ん、会則もわかってなかったけれど、不文律はもっとわからん。

 

※ 今年6月の総会で会則の改正をおはかりします。案の全文は4月初めにホームページで公開予定です。

会長だより ④

(2023年3月2日=卒業式を終えて)

「どうする芸文卒業生」

緑友会長 川本正人(21期)

「よっしゃー!」と雄叫びを上げたのは、暮れのサッカーW杯以来。緑友会副会長の末浪芫樹さん(芸文2期)から先月、「芸能文化科の志願者数が定員に達しました」とLINEが入ったときです。簡潔な文面から歓喜をグッと抑える様子が伝わってきて、こちらもグッ。

かつて競争率2倍以上だった同科が、ここ2年は1993年の創設以来初の定員割れ(一昨年0.85倍、昨年0.53倍)。大阪府が「定員割れが3年連続し、改善見込みがなければ再編対象」と条例で定めているためハラハラしましたが、3年目の志願者は定員ぴったりの40人でした。

この間、同科は卒業公演のライブ配信、外部行事への出演など、認知度を上げる施策をいくつも講じていました。中でも特筆したいのは、同科全学年の全生徒による中学校訪問です。生徒たちが自分で連絡を取って母校に赴き、かつての担任や部活顧問らに近況や活動をプレゼン。その結果、中学校から「生徒が見違えるほど立派になっていた」「同科のことがよくわかった」といった感想が寄せられ、出前授業を依頼してくるところまであったといいます。

学科長の久下英孝さん(28期)が、数年前の緑友会報に「行事や芸を頑張るだけでなく、普通科以上に普通の生活をするスーパー高校生であれ」という旨の一文を寄せておられました。その願い、しっかり通じましたね、久下先生。

人類の財産である芸能文化。でもその担い手は、世界中いつの時代でも、必ずしも経済的に恵まれていたわけではありません。定員割れの背景には、コロナ禍で暮らしが不安定になる担い手の姿もあったのでしょう。だからこそ、志願者が少数でも、いや少数だからこそ、その道を志した子どもたちを大事にしたい。人気や経済効率で「教育仕分け」をしてほしくない。そう思うのです。

とは言っても危機は続いています。どうすればいいか。元関西大特任教授の竹内啓三さん(教育行政学、10期)に「実(じつ)を示すことだ」と教わりました。巣立ってからの姿や成果を伝える、ということです。これができるのは卒業生。改修中の緑友会ホームページに会員のSNSリンクを張り始めたのも、みなさんの活躍を広く知ってほしいからです。

在校生は「実」を伝えました。次は卒業生の番。語れることはたくさんあると思います。みなさん一人ひとりが自分の「大河ドラマ」の主人公なのですから。

会長だより ③

(2023年2月27日)

走りませんか? もう一度

緑友会長 川本正人(21期)

一昨日の大阪マラソン。3年ぶりに一般参加が復活し、3万人が大通りを埋めて力走しました。コロナ禍で大会中止が相次いだのに、よくこれだけの人々が走る意志を保っていたものです。

その中に緑友会役員もいました。私と書記の萩原泰之さん(31期)です。

「人生初の長距離走は高校時代の長居マラソン」という方、多いのではないでしょうか。今も続く母校の伝統行事です。私のいた1970年代後半は長居5周+陸上競技場のトラック約2周できっちり15㌔(男子)。本番に備えた走り込みもみっちり。当日はタイムや順位もつけられました。

社会人になってからの私は仕事で不摂生の極み。健康診断で黄信号が灯り出したころ、2011年の第1回大阪マラソン開催が決まりました。思い出したのは長居マラソンです。「もう一度、体を巻き戻せるかな」とウォーキングから始め、運よく出場権を得て完走。52歳でした。

今回は3時間29分。60歳だった前回(19年)の3時間13分より落ちた理由は練習不足。年齢ではない、と思うことにしています。

萩原さんが走ったことは、昨夕ご自身が伝えてこられました。本当に寒く、両脚がつって30㌔過ぎで棄権したそうです。

でも私は知っています。大手IT企業の技術者として相次ぐ徹夜業務をこなし、ご家族の入院手術まで重なっていたことを。これまでもそのご家族を励ますために大会に出ていたことを。自らコースを外れることがどれだけ勇気のいることかを……。よく出たなあ、最後は身も心もつらかったやろなあ、と胸に迫るものがありました。

20人に1人がフィニッシュできず、50人に1人が救護を受けた今大会。リベンジを誓った人も少なくないでしょう。彼もその一人です。

そこで決めました。励ましあって楽しく走る有志の会「チーム緑友」、結成します。離れていてもアプリで走行距離を共有できる時代。長居で練習会を開くのもいいですね。

同好の士よ、ぜひご連絡ください。初心者も大歓迎です。

 

※ご参考:緑友会事務局の堅固政斗志さん(33期)が、このホームページの「日誌」1/18付に長居マラソンの変遷などを記しています。(ご参照はここをクリック・タップ)

会長だより ②

(2023年2月7日)

授業の満足度、5年連続「優」

緑友会長 川本正人(21期)

学校の成績といえば先生方による生徒への評価ですが、今では逆もあります。すべての先生の授業について、全校生が「わかりやすいか」「魅力的か」を評価する「授業アンケート」がそれ。東住吉高校では年2回、座学または実技各9項目の問いに「そう思う」など4段階で回答、マークシート方式で集計しています。先日、今年度2回目の結果がまとまり、5年分をまとめて示していただきました。

それでは成績発表です。全項目の年度内平均は、4点満点で2018年度の3.22から今年度の3.34までずっと右肩上がり。100点満点に換算すると80.4点から83.4点です。よく使われる優・良・可・不可の成績基準では80点以上が優。東住吉はそれが5年連続となります。

これ、府内トップクラスだそうです。確かに、近年の教育環境の激変や価値観の多様化を考えると「満足度80%」だけでも至難の業。しかも、伸びしろの少ないその数字を毎年伸ばし続け、コロナ禍で授業が制約された2020年度以降も上昇基調に揺るぎがないとは。先生方、大アッパレです。

ここでうれしいお話です。なぜコロナ禍でも満足度が高まったか。理由の一つに、緑友会が寄贈した情報通信機器の活用があります。

緑友会は2017年度、PTAなどと協力して全教室に電子黒板などを配備。さらにコロナ禍の21年、1人1台のタブレット端末配備に向け、府教委からの貸与では足りなかった4台を贈りました。これらを先生方がしっかり使いこなし、新型コロナ感染症などで登校できない生徒への全授業ライブ配信、体育祭の3年ぶり開催に向けた演技や製作の記録動画配信などを実施。学校閉鎖の緊急連絡、生徒からの欠席・遅刻連絡といった双方向の情報伝達もリアルタイムです。

「うちって電子化モデルでも『優』やんか」と、こちらまでドヤ顔になりました。

会長だより ①就任ごあいさつ

(2023年1月23日)

縁は異なもの――ウクライナ余波

 

緑友会長 川本正人(21期)

今それを言われたら断れんやろ、という場面があります。昨年5月、当時の緑友会長坂田繁数さん(12期)から入った電話がそれでした。

「ウクライナ支援がしたいねん。会長を代わってくれへんか」

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